.....司馬遼太郎氏は原作『坂の 上の雲』の映像化を終世断っていた.....”やはり書物にとどめておきたい”

参考文献

 [本の検索]タイトル:坂の上の雲 / 新刊.net


38 福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集 国権拡張」「脱亜」の果て
杉田 聡:編 :明石書店 四六判 400ページ 上製
定価:3,800円 初版発行年月:2010年10月
紹介
天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず…」で市民的自由主義者として知られる福沢諭吉は、他方で帝国主義西欧列強の世界観を模倣し、朝鮮・中国を日本の国権拡張の対象とするアジア観の持ち主だった。時事新報の論説からそのアジア観を示す論考を集めた。
『福沢諭吉朝鮮・中国・台湾論集』所収論説一覧
〈本の紹介〉 福沢諭吉-国権拡張脱亜の果て
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Amazon レビュー
5つ星のうち 5.0 福沢諭吉の対外政策思想が集約された本, 2010/11/28
By つくしん坊 (東京都) - 福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集―「国権拡張」「脱亜」の果て― (単行本)
 福沢諭吉が創刊し、主宰した日刊新聞『時事新報』に掲載された論説を編集し、解説・解題付きで、現代かなに改めたものである。『福澤諭吉全集』(岩波書店)第8巻~第16巻に収められている膨大な時事新報論集の中から、朝鮮・中国・台湾に対する対外政策に関する社説を収録している。読みやすい形で福沢の対外政策思想が集約されている。
 『時事新報』の無署名論文の著者が果たして福沢だったのかについては、本書でも詳細に検討が行われ、疑いもなく福沢の思想そのものであることが結論付けられている。このことについては、安川寿之輔『福沢諭吉の戦争論と天皇論』(2006年)と全く同じ結論である。
 本書から浮かび上がる福沢諭吉は、朝鮮・中国・台湾の人々を侮蔑・罵倒し、侵略を煽る、今日で言えばネオコンのイデオローグそのものである。福沢に代表されるアジア蔑視思想が現在に至るまで日本に影響を与えていることが本書でよく分かる。かつて本書のような議論が日本の政治・外交を動かしていたことを史実として知ることは、今後のアジアとの対応を考える上で重要である。

[福沢諭吉は悪人だった]
37 近代日本の分岐点 日露戦争から満州事変前夜まで深津真澄 著 ロゴス刊
「大日本主義」の幻想は一掃されたか  深津真澄
 『近代日本の分岐点』の巻末には、付録として石橋湛山が大正10(1921)年に書いた『大日本主義の幻想』という論文を全文収録している。大日本主義とは、湛山の定義によると「即ち日本本土以外に、領土もしくは勢力範囲を拡張せんとする政策」である。人によっては、帝国主義日本は敗戦によってとっくに清算されたのに、というかもしれないが、私は形を変えた大日本主義の幻想が現代日本にまだ息づいていると思う。
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36  朝鮮半島戦争の危機を読む-朝鮮を知り平和を創る
 鎌倉孝夫著、白峰社  朝鮮西海での砲撃事件(11月23日)について、日本のメディアはあたかも朝鮮が一方的に砲撃を加えたかのように報じている。事件発生の背景と根本原因には触れようとしない。 
35 風塵抄・司馬遼太郎
  風塵抄2
34 近現代史をどう見るか-司馬史観を問う 中村政則
  近現代史
  伊藤博文
33 韓国・朝鮮  アジア文庫の店頭から
32 こんなに共鳴した本はありません、文京洙『在日朝鮮人問題の起源
文京洙『在日朝鮮人問題の起源』(クレイン、2007)、
「在日」関係の本でこんなに共鳴したことはありません。文さんの学者としての謙虚な姿勢から、わからないことはそのままわからないと言い、断定的でなく、それでいてしっかりと事実は事実として押さえるという書き方をしています。私が共鳴したのは、文書から彼の人柄がしのばれるということもさることながら、彼の追い求めてきた思想的遍歴(「在日」としての生き方)に自分のそれが重なるように思えたからでしょう。続きを読む
31小川原宏幸著『伊藤博文の韓国併合構想と朝鮮社会―王権論の相克』
 メッセージ(岩波)
 韓国併合に至る朝鮮植民地化の過程を、伊藤博文ら政治家の統治構想、朝鮮をめぐる国際関係、朝鮮社会の三つを軸に考察。伊藤の併合構想が朝鮮社会に受入れられず挫折したことなど明らかに。
 小川原宏幸[オガワラヒロユキ]
1971年長野県に生まれる。2003年明治大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(史学)。現在、青山学院大学非常勤講師、千葉大学非常勤講師、明治大学兼任講師ほか。専攻、近代日朝関係史
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日本の韓国保護政策と韓国におけるイギリスの領事裁判権 一梁起鐸裁判をめぐって一 小川原宏幸
第三次日韓協約をめぐる国際関係 : 日英両国の対韓政策 を中心に 片山慶隆
幻の韓国統監官邸、設計図見つかる 近代日本の文明誇示
30この国のあした―司馬遼太郎の戦争観  高橋 誠一郎
ロシア文学との比較や「福沢史観」との対比をとおして、『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『沖縄・先島への道』『菜の花の沖』を読み解き、「司馬史観」に迫る。テロと戦争の発生の仕組みを「欧化と国粋」の視点で考察した注目の最新刊。発売日: 2002/08
ロシア文学との比較や「福沢史観」との比較をとおして、「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「沖縄・先島への道」「菜の花の沖」を読み解き、「司馬史観」に迫る。またテロと戦争の発生の仕組みを「欧化と国粋」の視点で考察する。
高橋 誠一郎
1949年福島県・二本松市に生まれる。1979年東海大学大学院文学研究科(文明専攻)修士課程修了。現在、東海大学外国語教育センター教授

29高文研新刊のご案内を申し上げます。書名は『NHKドラマ「坂の上の雲」の歴史認識を問う』です。
立ち読み
 本書出版の簡単な経緯─────編集部
中塚明先生の『司馬遼太郎の歴史観──その「朝鮮観」と「明治栄光論」を問う』を出版したのは、二〇〇九年八月初旬でした。執筆・出版の動機は、NHKによる司馬の大作『坂の上の雲』のドラマ化の予告でした。
 先生はすでに原作の発表当時、日朝関係史の研究者として、司馬の朝鮮・韓国観の独断的偏見を批判する論考を提出していました。その原作がこの国最大のマスメディアによってドラマ化され、こともあろうに「韓国併合一〇〇年」をはさんで三年がかりで放送されるのです。とうてい見逃すことはできませんでした。
日清戦争の虚構と真実
中塚 明 安川寿之輔 醍醐 聰=著
●46判 176頁
●2010年6月6日発行
●本体価格1500円
●ISBN 978-4-87498-443-7
28伊藤博文の韓国併合構想と朝鮮社会 (岩波)小川原宏幸
    立ち読み(序章)
 本書の課題――韓国併合構想の再検討
 分析視角――帝国主義研究としての韓国併合史・日朝
       関係史の課題
 国際関係史研究における民衆史的視挫の導入
 日本および朝鮮における王権観の位相
     著者からのメッセージ
27

日本人の朝鮮観 その光と影

琴 秉洞:著 発行:明石書店  四六判 312ページ 上製
定価:3,600円+税 
ISBN978-4-7503-2415-9(4-7503-2415-9) C0021
奥付の初版発行年月:2006年10月
江戸期を通じて明治で結実する征韓思想。その狂熱に与さず抵抗をした人物。近世以降の日本の代表的な人物60人が,朝鮮をどのようにとらえていたか。植民地支配は朝鮮のためになされたという主張がなされる今日,真の和解のために必要なものは何か考える。
あとがき
 この本は、一九九九年に出した『日本の朝鮮侵略思想』(朝鮮新報社刊)と、二〇〇四年一月から二〇〇五年十二月までの二年間、『朝鮮新報』紙上に連載した「人物で見る日本の朝鮮観」を併せて一本にしたものである。
 もともと私は朝鮮・日本関係史の研究を専らにしてきていたが、幾つかのテーマのなかで、日本、朝鮮の両民族が、お互いをどう見てきたかという問題は、長いこと私の関心事ではあった。
 さてこれを具体化しようとする際、どのような様式、そして方法、時期はいつからなどということがあって仲々に難しかったが、試行錯誤の末、その時々の双方の代表的な朝鮮観、日本観をもって中世以降、朝鮮植民地期までの時期を概観してみようと考えた。
 その第一段階が、諸紙に連載した二十八人分に八人分を加えた『日本の朝鮮侵略思想』である。
 私の問題意識のなかに、日本による朝鮮植民地化という強い前提があるので、日本の侵略思想と朝鮮蔑視観をできる限り明らかにしようという思いがあった。私は『日本の朝鮮侵略思想』の「あとがき」で次のように書いた。
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26● 司馬遼太郎と朝鮮―『坂の上の雲』‐もう一つの読み方 備仲 臣道 (著)
 司馬遼太郎の作品『故郷忘じがたく候』にある一行の引用からこの物語ははじまる。それまで慣れ親しんできた司馬遼太郎の作品群への憧憬の念は、日本による朝鮮の植民地支配を「たかが三十余年」と断じたとき、悉く喪失する。その重苦しい意味を心の奥深くに刻んだときから、侵略者として日本人である自分の出自と重ね合わせて、己を苛む長く苦しい旅がはじまる。幼少時に育った遥かなる朝鮮での体験を踏まえて『坂の上の雲』に潜む蔑みの思想と対をなす「日本の優位」という国家幻想を緻密に検証し、維新から今日に至る近代化のネジレ構造を照射する。
書評 思想の根源に横たわる蔑視観
はじめに 序章
一章 明治維新◆ねじれた変革◆民衆の悲鳴◆幕府の手づまり◆一揆・打ち壊し◆坂本龍馬の裏切り◆朝鮮侵略の思想
二章 明治新政府◆天皇をかつぐ◆征韓論争◆征韓論の根っ子◆「反革命」の完結
三章 日清戦争◆征韓のはじまり◆奇襲で火ぶたを切る◆旅順の虐殺◆朝鮮侵略戦争◆踏みつぶした夜明け
四章 日露戦争◆帝国主義戦争◆民衆同士が手を結ぶ時◆忍従の哀しみ◆一九〇五年の革命◆明石大佐の後方攪乱◆レーニンの友人◆革命ののち
五章 東方の覇者◆講和条約◆日露兵士の抱擁◆国民の軍隊◆飽くなき抑圧◆一旗組/

25 「日本における文明開化論――福沢諭吉と中江兆民を中心に」
(韓国・東洋政治思想史学会 国際学術大会/報告ペーパー)
 PDF    WORD
米原謙教授HP(大阪大学)

24□ 日本近現代史を読む
著者 :宮地正人 監修・著/大日方純夫 著/山田朗 著/山田敬男 著/吉田裕 著
■ 未来を見つめて――わかりやすく、面白く、読み解く
経済危機、大国支配の綻び……変わりつつある時代の中でこの国をどうするのか。平和と人間の尊厳ある社会へ、今こそ歴史に学ぶ時です。明治維新以降の激動、日本の侵略と植民地支配の真実を、支配層と人々とのせめぎ合いの中でとらえ、世界史と連関させて読み解いた本書は、人間らしくありたいと願う読者に深い示唆を与えます。
発行 : 2010年 1 月出版
判型:B5並製 / 240 ページ
ISBN : 978-4-406-05331-0
定価 1,890円 (本体 1,800円)
23書評『日本近現代史を読む』を読む WordPressでBlog生活

22★ 日本の近現代史をどう見るか岩波

21■シリーズ・「韓国併合」100年 朝鮮観を根底から覆す 中塚明さん-中〉 歴史の現場に立つ徹底した調査を

20「歴史家の仕事 人はなぜ歴史を研究するのか」(中塚明著) 立ち読み
 日清戦争の講和会議がなぜ、下関の春帆楼で開かれたのか。なぜ、当時、天皇が滞在し大本営もおかれていた広島ではなく、また清国にもっとも近い長崎でもなく、下関だったのか。私の長い間の疑問だった。それがある時、下関のホテルで一泊して、何気なしに窓から関門海峡の早い潮の流れやゆきかう船をぼんやり見ていたときに、その疑問が一挙に氷解したように感じた。というのは日清戦争当時、朝鮮や中国東北に向かう日本軍を乗せた輸送船は、広島の宇品を出てすべてこの関門海峡を通過したのである。

19■〈シリーズ・「韓国併合」100年 朝鮮観を根底から覆す 中塚明さん-上〉 通念に疑問を、原史料あたれ

18■〈シリーズ・「韓国併合」100年 朝鮮観を根底から覆す 中塚明さん-下〉 歴史の偽造をただす

17■ 中塚明氏研究の日清戦史草案の一部

16雑誌「思想」特集-「『韓国併合』100年を問う」を読む

15■ シリーズ・「韓国併合」100年 日本の朝鮮侵略思想を告発 琴秉洞先生に学ぶ-中〉 石橋湛山の朝鮮認識評価

14■ シリーズ・「韓国併合」100年 日本の朝鮮侵略思想を告発 琴秉洞先生に学ぶ-下〉 日朝平壌宣言にもとづき国交を

13■ シリーズ・「韓国併合」100年 日本の朝鮮侵略思想を告発 琴秉洞先生に学ぶ-上〉 真の朝・日友好を求めて

12■ 朝鮮新報 文化

11★ 〈この人、この一冊 -5-〉 「復刻戦ふ朝鮮」 宮田浩人さん

10異端の民衆反乱 東学と甲午農民戦争 著者名:趙景達

9■「東学農民革命100年」革命の野火、その黄土の道の歴史を尋ねて


8●福沢諭吉のアジア認識 安川寿之輔著
  Amazon「安川寿之輔」検索
7● 半沢英一『雲の先の修羅――『坂の上の雲』批判』
http://hayao.at.webry.info/200911/article_2.html
このタイミングでぜひとも読まれるべき本が出た。
半沢英一『雲の先の修羅『坂の上の雲』批判』だ。
 この本がもっとも特徴的なのは、歴史家ではなく「数学者」によって書かれたという点かもしれない。ひじょうに明快に、論理的に、『坂の上の雲』の問題点が列挙され、そのひとつひとつについて、「史実」や史料が対置され、それが場合場合において、いかなる誤謬、史料的限界、無知、意図的歪曲によって生じているのか、分析・整理されている。
 数学者ならではの論証は、司馬の矛盾や破綻が生じている原因を、確実に特定できるところと、推定の範囲でほぼ言えることとを、きっちりと示していき、そこから妥当な結論(司馬史観の問題点)がきわめて説得的に導きだされている。
6● これだけは知っておきたい日本と韓国・朝鮮の歴史
http://www.koubunken.co.jp/0300/0284.html

5● 戦史から消された日本軍の「朝鮮王宮占領」
http://www.koubunken.co.jp/0200/0199.html

4● 岩波新書 日清・日露戦争 原田敬一
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0702/sin_k341.html

3●世界史の中の日露戦争 - 山田 朗
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b33985.html

3● 日清戦争 - 原田敬一
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b33984.html

2● 話題を読む 最新キーワードは「坂の上の雲」
http://www.yoshikawa-k.co.jp/news/n607.html

1● キーワードNOW 坂の上の雲
http://www.iwanami.co.jp/keyword/sakanoue.html

1. 司 馬遼太郎の歴史観-その「朝鮮観」と「明治栄光論」を問う(中塚明=著)   【立ち読みコーナー】
2. 司馬遼太郎『坂の上の雲』なぜ映像化を拒んだか 著:牧俊太郎

3. 司馬遼太郎と朝鮮 『坂の上の雲』—もう一つの読み方 (備仲臣道)

4. 『坂の上の雲』と司馬史観 中村政則著 岩波書店 

 近現代史をどう見るか-司馬史観を問う 中村 政則

5. 検証『坂の上の雲』―その、あまりにも独善的、自国中心的なる物
(えひめ教科書裁判を支える会)

6. 日露戦争―世界史から見た「坂の途上」 (ユーラシア・ブックレット)
井口 和起 著 東洋書店
100周年を迎えた日露戦争の全体像を、「現代」という位置から歴史学として描こうとする時、見落としてはならない基本的な事実や視点を、16項のQ&Aで述べる。現代歴史学の成果を紹介しながら読みやすくまとめる。
著者略歴 1940年生まれ。京都大学博士(文学)。職歴、京都大学人文科学研究所助手、大阪外国語大学朝鮮語科講師・助教授、京都府立大学文学部助教授・教授を経 て同大学学長(2004年8月退職)。現職、京都府立大学名誉教授、第19期日本学術会議会員。東アジア近代史学会副会長。専攻、日本近現代政治史(近代 日本の対外政策、植民政策、戦争史。とくに日清・日露戦争史・韓国「併合」・朝鮮植民地支配など)

7. 世界史としての日露戦争 立風書房 大江志乃夫(著)
近現代史の代表的学者大江志乃夫の特別書下ろし新論考。欧米列強の立ち迫る東アジア世界の解体過程と近代主権国家の形成過程を世界史的に捉えて新論考を提唱。

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